Das Rheingold Erste Szene
https://youtu.be/gVUanA7g-Vs?si=xjBNfScod_HjM4sh
あらすじ
ニーベルング族(地下に住む小人)のアルベリヒが、ライン川に近づいていく
そこにいる三人の妖精がアルベリヒと出会う
ヴォークリンデ
ウェルグンデ
フロースヒルデ
アルベリヒは三人の妖精に声をかけるが、三人からはさんざバカにされ袖にされる
朝の光でラインの黄金が光る
アルベリヒは黄金なんてただ光るだけじゃないかとバカにする
妖精はムキになって黄金の秘密をバラしてしまう。
ただ愛の力と快楽を拒んだものだけがこの黄金から指環をつくれる
指環があればこの世のすべてを手中にできる権力をてに入れることができる
アルベリヒは愛を拒絶し指環をつくるため黄金を奪う
ざっくり感想
「三人の誰か一人でいいから俺に抱かれない?」くらいの感じ。しかも一人に振られると次の妖精に行く。ひどくないか。
振られるとそれまで「好きだー」「かわいい!」とか言ってたのに「このバイタがあ!」とか言ってて、ナンパ失敗したら「誰がお前みたいなブス、ナンパするか!」ってキレるゴミ男と全く同じ。
非モテの女どもへのこじらせのせいでこの後世界がとんでもないことに......って話なんだよな。結構現代的でおもしろいな。 「愛の力と快楽」を拒絶したものだけが権力を手に入れられるということなんだけど、ここでの愛ってのは「エッチ」とはまた別なので、愛がなくてもエッチはできる。この後、実際アルベリヒは子どもができたりするので。
あと、愛の力を拒否したものだけが指環をつくれるっていうけど、これ厳密には愛の拒絶は「必要条件」でしかないんだよね、おそらく。ニーベルング族ってものづくりとかがうまい、ファンタジーのドワーフとかノームみたいな扱いみたいなので、それもあって指環つくれるんだと思う。 妖精たちは上、アルベリヒは下という上下の立ち位置や、アルベリヒ=地下=土、妖精=水みたいな対立構造になってる。
hr.icon
WOGLINDE: Weia! Waga! Woge, du Welle, walle zur Wiege! Wagalaweia! Wallala, weiala weia!
ヴァーヴァーいってるのは掛け声=単なる音。die Wogeで「波」。die Welleも「波」。
どっちも波やん.....って話なんだが、ここ によるとWelleは物理的な波。英語のウェーブとまったく同じっぽい。対してWogeはメタフィジカルな意味らしい。「熱狂の波が我々を襲った」とか、そういう時に使うらしい。 ワーグナーは「ドイツ語の魅力は脚韻よりも頭韻」と考えていたらしい。まさにこの一発目からそうなってる。
die Wiegeは「ゆりかご」。zurはzu + derって意味らしい。zuは英語のtoと同じみたい。
ここらへん全部「みたい」とか「らしい」って言ってるのはマジでなんも知らないから。勉強しながら1行ずつ読んでいくっていう意味不明な試みをしてる。
とすると「ゆりかごのほうへ」って言ってるわけか。
Wallenは「波がうねる」「あれくるう」とか、沸騰したときに水が動いたり、水面がうごくことを表してるっぽい。
Walleの「e」が何に対する何形なのかだよな。
まず一般動詞の活用表見てみる。すると-eで終わるのは主語が一人称単数Ichの時だけ。でもいきなりIchもないだろう。
ってことは過去形とか命令形とか受動態とかそういう形かも。
ここを見るとDuという二人称に対する命令形が書き言葉の場合、-eで終わるらしい。!で終わってるところからも命令形の可能性高いな。とはいえ、オペラが「書き言葉」なのかだよな。 「波よ!ゆりかごへと押し寄せろ!」=「波よゆりかごをゆらせ!」って感じかな。
WELLGUNDE: (Stimme von oben) Woglinde, wachst du allein?
「ヴォーグリンデ、一人で見てるの?」って感じかなあ。
wachenってこれ、英語のwatchやろ。
alleinは英語のaloneでしょ。
二人称のduは動詞の語尾が-stになるのでwachst。Ja/Nein(英語のYes, No)で答えられる疑問文にする場合、動詞の位置を最初にするのがドイツ語の疑問文の作り方だからこれで「見てるの?」って聞いてる。
obenは「上から」(英語のabove)。
vonは「から」(英語のfrom)。
die Stimmeで「声」「鳴き声」といった意味。なので「上のほうから声がする」って感じかな。
WOGLINDE: Mit Wellgunde wär' ich zu zwei.
Mitは英語のwith
wärはわからんなあ.....辞書引いたけどこれなんだろ。
zuはは英語のtoだよね。さっきやった。
zweiはわかる。2って意味だ。
まあ総合すると「あなたと一緒なら二人になる」ってことなので、wärは「なる」みたいな意味かな。
この文章の中で動詞だけないもんな。Be動詞(ドイツ語だとsein)かなあ。
https://gyazo.com/764343b347d3405705512bd0440f2c83
調べなければよかった(笑)。wikipediaより
接続法が一番近い?けれど、語尾のeが消失したのはなぜかもわかんないし、そもそも接続法がわかんないわ。 言語によって表現される事柄には、客観的事実だけではなく、非現実の事柄や単なる可能性でしかない事柄がある。これら非事実を表すための表現方法が【接続法】と呼ばれる。/ドイツ語には直説法と接続法という現実性と可能性という2つの様相を表す《法(様相)》(Modus)がある。/ 1) 直説法:あることを事実として述べる(現実性)/ 2) 接続法:あることを主観のさまざまなニュアンスを伴った主文に《接続された》想念内容として述べる(非事実、可能性、引用)。非事実といってもさまざまな段階が考えられるが、可能なことと不可能なことに大別し、それぞれに接続法第 I 式と第II式に対応させている。https://gyazo.com/e4ddb9081658776198e969f499a8426a http://www.hum.nagoya-cu.ac.jp/~bessho/CAL/Grammar/16-Konjunktiv.htm 調べることでどんどん後悔するな......。
これでいくと一人称の接続法ⅡってやつにBe動詞=seinが変化して、最後のeが消えたって感じかな。
ヴォグリングではヴェルグンデと一緒に見たいと。一緒に見たいというのは願望であって事実ではないので接続法。あなたが来てくれるんなら二人になるのに(そうです、今は一人です)と。
とにかく次に進むか。
とその前に。WELLGUNDEとWOGLINDEって名前がめっちゃ気になるな。UNDEとかINDEってのは「女の人の名前」って感じかな。WELLEとかWOGEはどちらも「波」って意味だった。だからこの妖精二人の名前は「浪江」と「波子」みたいな感じなのかも。ここらへんも原語で鑑賞すると見えてきておもしろいな。
WELLGUNDE: (taucht aus der Flut zum Riff herab) Laß sehn, wie du wachst!
tauchenは「潜る」。
ausは英語のout of。
Flut, Riffは名詞やろ。大文字やからな。大文字だったら名詞!!それは覚えた。
die Flutは英語のFlood(洪水。水が上がってくること)。das Riffは「浅瀬・岩礁」。
zum はzu demの略だそう。zurと同じような感じか。
herabは「下へ」。downみたいな感じかなあ
Laß
(sie sucht Woglinde zu erhaschen)
WOGLINDE: (entweicht ihr schwimmend) Sicher vor dir!
(sie necken sich und suchen sich spielend zu fangen)
FLOSSHILDE
(Stimme von oben)
Heiaha weia! Wildes Geschwister!
WELLGUNDE
Flosshilde, schwimm'! Woglinde flieht:
hilf mir die Fließende fangen!
FLOSSHILDE
(taucht herab und fährt zwischen die Spielenden)